大阪教育大学の開学60周年(創基135周年)の記念事業となる,第2回シンポジウム(PDF形式/691KB)「学びの意欲を高めるクラスマネジメント」が6月27日(土),天王寺キャンパス ミレニアムホールで開かれ,府内から約150人の教育関係者が参加した。
「大阪の教育課題に応えて発信する大教大」をめざし,大阪における今日的な教育課題を5つのテーマに分けて講演とパネルディスカッションを繰り広げるもので,前回の『学力・授業力・学校力』を受け,今回は「学級経営」をテーマに討論が繰り広げられた。
最初に長尾彰夫学長が「学級経営と子どもの集団づくりは現場教師の大きな課題。学級崩壊や小一プロブレムなど,昨今の学校現場は学級集団そのものの問題が深刻な状況にある。講師の河村先生は学級集団,学習集団の中に心理学の手法を駆使しながら,学級経営の進め方を,スキルやストラテジー(戦略)にわたって実践的に研究され,学校現場にいろいろとアドバイスを行っている」と挨拶した。
このあと,早稲田大学教育・総合科学学術院教授の河村茂雄氏が「学力を支える学級集団づくり−管理型・なれあい型の理解と対応」をテーマに講演した。
河村氏は「日本の学校教育は学級という集団を単位に,子どもたちにとって生活や授業・活動の体験学習を展開していくところに特徴がある。学級集団の状態は学力をはじめ,学校教育の効果を左右する」と強調。学級崩壊に至る道筋やいじめの発生メカニズム,ベテラン教師が陥りがちな「管理型学級経営」,生徒と若手教師が友達のような関係になる「なれあい型学級経営」がもつ問題点を実践例で紹介しながら分析した。そのうえで,学級における人間関係と規律の確立,協力型と満足型の学級集団づくりの必要性について語った。
続いて,本学教授の園田雅春氏のコーディネートでパネルディスカッションが開かれた。東大阪市立長瀬北小学校の谷口美佐子・音田恵子両教諭が,子どもの集団づくりと学力保障の取り組み,新しい「人間関係学科」の研究実践に取り組んでいる松原市立松原第七中学校の深美隆司・曽和幸子両教諭が,人間関係スキルなどを身につけさせる学習の実践事例と,しんどい生活状況をかかえた子どもを中心にすえた集団づくりなどを報告した。

(企画課広報室)